～フェランチ効果、地絡事故電流、用語についての複合問題～
問題
次の問に答えよ。
（１）次の\(\boxed{ }\)の中に適当な答を記入せよ。
（イ）送電系統において、超高圧系統の拡充、ケーブル系統の導入などによって軽負荷時に\(\boxed{ }\)の発生が過剰になると、系統の電圧が\(\boxed{ }\)する問題が生ずる。この対策として、軽負荷時に発電機の\(\boxed{ }\)運転を行う場合、\(\boxed{ }\)の低下、補機の電圧低下による影響、タービン発電機の\(\boxed{ }\)の過熱などを考慮して運転可能範囲を検討する必要がある。
（ロ）地絡故障時に起誘導電流の大きい超高圧\(\boxed{ }\)接地系の送電線において、架空地線は、通信線への\(\boxed{ }\)を軽減する目的で、\(\boxed{ }\)の良いより線を用いることが多い。これは、架空地線の大地帰路\(\boxed{ }\)を低減させることによる\(\boxed{ }\)の増大を期待するものである。
（２）A表左欄の用語に最も関係のあるものをそれぞれ一つ同表右欄から選び、これをa、b、cなどの符号によってB表の（）内に記入せよ。
解答・解説
（１）
（イ）送電系統において、超高圧系統の拡充、ケーブル系統の導入などによって軽負荷時に進相無効電力の発生が過剰になると、系統の電圧が上昇する問題が生ずる。この対策として、軽負荷時に発電機の進相運転を行う場合、安定度の低下、補機の電圧低下による影響、タービン発電機の固定子端部の過熱などを考慮して運転可能範囲を検討する必要がある。
（ロ）地絡故障時に起誘導電流の大きい超高圧直接接地系の送電線において、架空地線は、通信線への電磁誘導障害を軽減する目的で、導電率の良いより線を用いることが多い。これは、架空地線の大地帰路自己インピーダンスを低減させることによる遮蔽効果の増大を期待するものである。
（２）
フェランチ効果
送電線が軽負荷または無負荷となると、対地静電容量の影響により線路電流は進みとなり、受電端電圧が高くなる。
逆フラッシオーバ
鉄塔や架空地線に直撃雷があったとき、鉄塔のインピーダンスが大きいと、雷電流との積による電位上昇も著しくなる。この電位上昇ががいしの絶縁強度を超過すると鉄塔から電力線にフラッシオーバする。塔脚接地抵抗を低減するために埋設地線を設置し、逆フラッシオーバを防止する。
ダンパ
電線の振動を吸収するおもり。
ケッチホルダ
ケッチヒューズを挿入するもの。ケッチヒューズとは、主に変圧器二次側に設置され、引込線の許容電流を超える電流が流れたときにヒューズが溶断し、引込線を保護する。
ストレスコーン
ケーブル端部の電界は遮蔽層の端部に集中し、絶縁破壊を引き起こす。これを防止するためにストレスコーンを用いて電気力線を均一化する。
出典
昭和54年度第二種電気主任技術者筆記試験送配電問３
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