電験二種 昭和54年 理論 問1

~環状ソレノイド~

問題

図のような平均半径R、比透磁率μsで、断面積S1の円形断面をもつ心環に巻いた総巻数N1の環状ソレノイドの上に、さらに総巻数N2、断面積S2の環状ソレノイドを巻いてある。この場合の各ソレノイドの自己インダクタンスL1L2及び両者間の相互インダクタンスM並びに両者間の結合係数Kを求めよ。ただし、心環の断面の半径はRに比べて非常に小さく、また、巻線1のソレノイドの内部及び巻線1、2間の空間の磁束密度はそれぞれ一様で、漏れ磁束はないものとし、なお、空間の比透磁率を1、真空の透磁率をμ0とする。

解答

L1=μ0μsS1N122πR

L2=(μ0(μs1)S1+S2)N222πR

M=μ0μsS1N1N22πR

K=μsS1(μs1)S1+S2

解説

L1

巻線1にのみ電流I1を流すとき、断面積S1の心環中を通る磁束ϕ1は、起磁力Fm1、磁気抵抗Rm1とすると

Fm1=N1I1  Rm1=2πRμ0μsS1

となることから、

ϕ1=Fm1Rm1=N1I12πRμ0μsS1=μ0μsN1I1S12πR

巻線1の自己インダクタンスL1

L1=N1ϕ1I1=μ0μsS1N122πR

L2

巻線2のみに電流I2を流すとき、断面積S2の心環中を通る磁束ϕ2は起磁力Fm2、磁気抵抗Rm2とすると

Fm2=N2I2

ここでRm2は下図の赤色と青色の領域の磁気抵抗の並列であることから、

Rm2=1μ0μsS12πR+μ0(S2S1)2πR=2πRμ0((μs1)S1+S2)

よって

ϕ2=Fm2Rm2=μ0N2I2((μs1)S1+S2)2πR

巻線2の自己インダクタンスL2

L2=N2ϕ2I2=μ0N22((μs1)S1+S2)2πR

M

2通りの求め方があるので、それぞれ紹介する。

巻線1による磁束ϕ1が巻線2に鎖交

ϕ1はそのすべてが巻線2に鎖交する。よって、相互インダクタンスM

M=N2ϕ1I1=μ0μsN1N2S12πR

巻線2による磁束ϕ2が巻線1に鎖交

ϕ2は、一部が巻線1と鎖交する。巻線1と鎖交する磁束をϕ21とすると

ϕ21=2πRμ0(S2S1)2πRμ0μsS1+2πRμ0(S2S1)ϕ2=μ0μsN2I2S12πR

よって、相互インダクタンスM

M=N1ϕ21I2=μ0μsN1N2S12πR

k

結合係数k

M=kL1L2k=ML1L2=μsS1(μs1)S1+S2

出典

昭和54年度第二種電気主任技術者筆記試験理論問1

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