電験二種 昭和55年 発変電 問1

~揚水発電所の試験~

問題

揚水発電所における負荷しゃ断試験及びポンプ入力しゃ断試験について、目的及び実施上の留意点を簡単に説明せよ。

解答

負荷しゃ断試験の目的

負荷遮断試験は、発電運転中、急に負荷を遮断したときに発電機の回転速度、電圧、水圧などが制限値を超えることなく、また異常なく無負荷運転に移行できるかを確認することが目的である。

負荷遮断直後のガイドベーンの動作、回転速度、電圧、水圧などをオシログラフにより測定し、それらの変動率が保証値以内かを確認する。

ポンプ入力しゃ断試験の目的

ポンプ入力遮断試験は、揚水運転中、急にポンプ入力が遮断されたときに調速機やAVR(自動電圧調整装置)などの動作によって回転数、水圧、電圧などが制限値を超えることなく、発電電動機が安全に停止できるかを確認することが目的である。

ポンプ入力遮断時のガイドベーンの動作、回転速度、電圧、水圧などをオシログラフにより測定し、水圧が保証値以内かを確認する。

実施上の留意点

・負荷遮断試験では、負荷の大きさを定格の\(\frac{1}{4}\)、\(\frac{2}{4}\)、\(\frac{3}{4}\)、\(\frac{4}{4}\)の順に遮断して実施する。

・負荷遮断前における発電機の回転速度、電圧、力率などは定格値とする。

・試験前に人員配置や試験手順などを明確にし、処置について徹底を図る。

・行う試験においては、前回の測定データと比較してその妥当性を評価する。

出典

昭和55年度第二種電気主任技術者筆記試験発変電問1

コメント

Verified by MonsterInsights
タイトルとURLをコピーしました